久々に暗号資産の記事を投稿します。
暗号資産について、2024年はModular Blockchain,DePin,AI関連のトークンに注目しています。
日本の取引所では2024/02/23現在で匿名性のトークンは取り扱われていませんが、プライバシーに配慮したトークンにも注目しています。
特にゼロ知識証明(Zero-Knowledge Proof)によるユースケースが増えることに期待しています。
また、元々私はPolkadotに関心があり、プライバシーを考慮した仕組みを持つManta Networkにも注目していました。Manta Networkのパラチェーンオークションには参加していませんが、2023年にはL2向けのManta Pacificが開発され、2024年にはバイナンスでもトークンが扱われるようになりました。
本記事では調査したManta Networkについての概要と、ステーキング方法について紹介します。
概要
- Manta Networkについて
- Manta Pacific(L2:イーサリアムLayer2ネットワーク/Manta Pacific L2 Rollup)からManta Atlantic(L1:PolkadotパラチェーンのMoonbeam)へのブリッジ
- Manta Atlanticでのステーキング方法
Manta Networkについて
Manta Networkは、web3のためのモジュラー型エコシステムを提供しており、二つの主要な部分、Manta PacificとManta Atlanticに分かれています。
参考記事: プライバシーを提供するブロックチェーン「Manta Network(MANTA)」の解説
Manta Pacific
Manta PacificはModular Blockchainに分類されるレイヤー2です。詳細は下記リンクを参照ください。
MantaトークンはERC-20, Native1を持つトークンで、
Manta Pacific L2 Rollupネットワークをメタマスクに追加することでManta Pacificチェーンとしてブリッジや後述するステーキング(L1/XCMへのブリッジが必要)をできるようになります。
Manta Atlantic
Manta Atlanticはプライバシーを重視しかつコンプライアンスに対応することが可能な、高速なZKレイヤー1です。詳細は下記リンクを参照ください。
Manta PacificからManta Atlanticへのブリッジ
公式ドキュメントのBridging $MANTA between Pacific and Atlanticに記載されていますが、ブリッジにはいくつかの工程があります。まとめると下記です。
- トークンはL2(Ethereumネットワーク:Manta Pacific) からL1(Polkadotネットワーク:Manta Atlantic / XCM Bridge / Moonbeam)に移動させるために、ブリッジを使用する。
- L2ではネイティブトークンとして$MANTAが存在する状態。
- ブリッジを使用すると、Moonbeamネットワーク2を介してxcMantaトークンが生成される。(L2->L1)
- xcMantaは、Manta Atlantic上で使用できる形式のトークンとなる。
Manta Atlanticでのステーキング
詳細は公式ドキュメントのルールにまとめられていますが、ポイントは以下です。(2024/02/23現在)
- StakeにはMinimum Stake以上が必要
- CollatorへのDelegateは1カウント25件まで
- 報酬対象はCollatorが上位63位内
- 報酬対象のDelegatorsは1Collatorにつき上位100位内
- 報酬はラウンドと呼ばれる6時間間隔で計算/付与される
- 手動のClaimは不要
- Delegatorsの解除または縮小には7日間の待機期間が必要
Collator数はSubscan Explorer / Manta / Acountから確認できます。(2024/02/23現在)
Delegatorsのランキングは下記Stakingページのリンクから確認できます。 https://app.manta.network/manta/stake
ステーキングの流れ
Manta Atlanticアプリからステーキングする場合
Manta Pacific(L2)からManta Atlantic(L1)にブリッジしてxcMantaトークンを取得する
xcMantaトークンはMoonbeamネットワーク経由で取得するため、GLMRトークンが必要になりますが、自動で付与されるので事前に準備しておく必要はありません。
また、MantaトークンをManta PacificからMoonbeamに送金する際には最大10分の時間が必要になります。転送途中で止めることはできないため、途中ブラウザを閉じるとGOXしますので注意してください。
補足として、上記画像ではガス代が不足していますが、ETHがManta Pacific L2 Rollupネットワークに必要になります。イーサリアムメインネットからブリッジでは個人的には比較的ガス代が安いLayerswapをおすすめします。
コレーターを選択しステーキングする
ステーキングはNova Walletでも指定できますが、2024/02/23現在ではコレーターの追加には対応していないようです。
BIfrostアプリによるステーキング方法
MantaのステーキングはBIfrostアプリからもできます。
私はBifrostアプリからのステーキングは確認していないので詳細は紹介できませんが、Manta Networkの日本コミュニティが公開しているNotionページ(Bifrostにおける$MANTA リキッドステーキング チュートリアル)にて紹介されていますので、こちらを参照してください。BIfrostアプリではswapやfarmingもできるようです。
まとめ
以下内容について紹介しました。
- Manta Networkについて
- Manta Pacific(L2:イーサリアムLayer2ネットワーク/Manta Pacific L2 Rollup)からManta Atlantic(L1:PolkadotパラチェーンのMoonbeam)へのブリッジ
- Manta Atlanticでのステーキング方法
Manta Networkの今後については、ロードマップやトークンで記事が公開されていますが、zkEVMに移行して開発環境の整備を進めてMainnetの完了となるようです。
ここは同様にパラチェーンオークションに参加したASTRと共通していますが、Manta PacificはUniversal Circuits(可能汎用ZK回路)をさらにアップグレードして、ガスコストの削減、より多くのユースケースのサポート、さらに優れたユーザーエクスペリエンスの提供を可能にすることを目指しているようです。
より多くのユースケースに見合ったZKアプリケーションが作成されることを期待します。
以上です。
- MantaのNativeトークンはBifrost appでswapする方法で取得可能かも知れませんが、動作確認はしていないため結果は保証しません。↩
- Moonbeamは、Ethereumと完全に互換性を持つスマートコントラクトを展開するPolkadot系プロジェクトです。↩